美味しいご飯
おいしいごはん プロの農業者が解説!
美味しいお米の見分け方
味覚は十人十色
一人一人好みも違う。
家族みんなの好みが違う。
実権のある購入者の好みとなる。
毎日食べて飽きないご飯が一番。
当たり前ではあるが、実際に食して自分・家庭に合ったご飯を探す事である。
農産物は、一つとして同じものは無い。
美味しいご飯の条件
美味しいコメと水と鍋
新米の香り
収穫適期のお米が美味しい
仮遅れのお込めは香りがしない。
新米は濁る
肥料
大多数の農家は収入を上げるために収穫量を重視する。
肥料を多く施して収量を上げたものは美味しくない。
肥料を少なくすれば、タンパクが少なくなり食味分析機の点数は高くなるが
それが美味しいわけでもない。
当然、栄養失調で育てたお米も美味しくない。
奇麗である事
お米が綺麗であること。
原料米は水田から収穫されたものである事から被害米や異物も混入されやすい。
しかし、近年は色彩選別機械が高性能になって異物はもちろん、変色米も完全に近く取り除く事ができるようになった。
でも、100%ではない。
かと言って、すべての粒が完全に熟した米が美味しいわけでも無い。
穀物はトウモロコシや枝豆のように未熟のほうが甘くて美味しいものがある。
米もある程度の未熟の米が混ざって美味しいとも言われる。
但し、未熟米と言っても選別網1.80mm以下の米はいれるべきでは無い。
西日本、関東、北陸、東北などの地域によって選別網の基準の大きさが違う事は関係者しか知らない。
東北は網目が大きい。(粒が大きい)
名産地は水が綺麗
水がきれいなところで育ったお米は美味しい。
食感
粘りは、品種や土地、栽培方法、その年の天候にも左右される。
粒の大きさが大きいと一粒一粒がはっきりわかるが歯ごたえが強い。
破砕米が多いとべたつく。
(通常は精米工程で破砕米が取り除かれる。)
お米は、毎日食べるもの
大粒だけのお米はおいしくない!?
2mm以上の米を選び、色彩選別機で何回も通してほぼ100%の優れたお米を食べてみた。
これまで3回ほど挑んだが
いずれも、食感は別物ではあるが、おいしくはない。
毎日は食べたくない。
お米の水分
近年、お米は長期保管することを前提として調整水分が低くなった。
一般的に水分が15%以下となった。
以前は15.5%が美味しい水分と言われ、15%以下は過乾燥と言われ嫌われた。
16%だと、長期保管出来ないので早期に使用された。
なぜ低水分になったのか?
政府備蓄米やこれまでの過剰在庫時の長期保管時の変質防止のために水分を低くした。
食味分析
食味分析計の数値が高い=美味しいとは限らない。
現在の食味分析は、たんぱく・アミロース・脂肪酸・水分で判定する。
判定基準点数は各メーカーで違う。
何度も試験と実食を試した結果、
分析数値はお米の成熟度を判定できるが、点数が高くても美味しいとは言えない。
美味しさは、アミノ酸等のうまみ成分なのである。
お米の白度(白さ)
白度と美味しさは関係ない。
お米の白度の原因は現在も解明されていない。
気象、品種、土、肥料等が関係すると思われる。
有機質肥料が多いと白度は低下する傾向にある。
(薄黄色になる)
品質と食味
品質と食味の関係は深い
玄米の基準
1等米は整粒70%以上
簡単に言えば
100粒あれば70粒が良品 30粒が不良品
どんな不良品かが問題。
斑点被害米(カメムシ被害米)
1等米は、1000粒に1個まで
2個以上は2等米となる。
黒い被害米が多いと、精米の時、色彩選別機の能力が落ちるため
(お米の農産物検査については別途解説)
お米が青く透き通って充実していれば良品
少々青いお米が混ざっていたほうが美味しく炊飯で香りが出る。
未熟米が多いと美味しくない。
JAS表示
お米の表示は
生産地(県)、年産、精米・玄米、
玄米は調整月日
精米の場合は精米月日若しくは(上旬・中旬・下旬)記載。
※1等2等3等の使用記載は必要ない。
お米コンテスト
実際に出品・参加しての体験から
大会方式について
A.日本一おいしいお米コンテストのように予選から実食で審査が行われる。
B.食味分析計で予選を行い最終審査は実食で行う大会。
B大会で入賞したものがA大会で入賞するとは限らない。
お米コンテストに出品するお米は特別に管理している。
最終的には、審査員の好みで決まる。
大会上位審査は一発勝負。
炊き上がりで決まる
運もある
無洗米について
無洗米については無洗米協会が独自で基準を設けている。
JAS表示でも表示基準は無い。
参考
無洗米|ウイキぺデア百科事典